2017年3月の米国から見た貿易赤字国はシナが依然として1位ですが日本がメキシコを追い抜いて2位に浮上しました。米国は日本の農品目関税を撤廃を日米FTAで狙っていますが、ちょうどいいタイミングで具体的な統計が出てきたので早速日本の農品目規制の異常さについて批判してくれています。
米商務省が4日発表した3月のモノの貿易収支(通関ベース)によると、日本に対する赤字は前月比55・0%増の72億4千万ドル(約8200億円)だった。自動車・同部品の輸入が増えた。対中赤字も拡大した。国別の赤字額では日本は2月の3位から、メキシコを抜いて2位に順位を上げた。(産経新聞 http://www.sankei.com/economy/news/170504/ecn1705040013-n1.html)
トランプ政権は日本車輸入の縮小ではなく、農品目の日本への輸出拡大で貿易赤字を相殺する方針
米国の貿易赤字額を圧縮する方法は2つあります。
1つは日本から米国に入ってくる自動車の数を規制で削減する方法です。
もう一つが、日本の農品目関税を撤廃させ米国のコメを始めとした農品目を日本に輸出することで、米国の農品目輸出による黒字額で、自動車の赤字額を相殺するという方法です。
前者は保護主義的です。米国が日本車輸入量を制限するため、日本も苦しくなり農品目を日本に輸出できない米国も苦しくなります。
一方で後者は自由貿易主義的です。米国は日本車を輸入し続けるから、かわりに日本が競争力が高く安い米国の農品目を購入するというものです。こちらの方が日米の経済成長に寄与します。
トランプ米政権は「公正な貿易」を掲げ、貿易赤字の削減を求める方針。日本に対しては農産物の輸入拡大を迫り、中国には供給過剰な鉄鋼製品などを安価に輸出しないよう圧力をかける考えだ。(産経新聞 http://www.sankei.com/economy/news/170504/ecn1705040013-n1.html)
日本の個人農家と農協グループは食料自給率を右肩上がりで低下させ続けています。それなら米国に個人農家と農協グループを潰してもらって、かわりに日本の農業法人(実態は株式会社)が農業を担当した方が自給率は上がっていくので良い荒療治になります。
遅かれ早かれ農協グループは時間の経過とともに潰れますから、それが安倍内閣が強硬的に時間を早めるか、自然消滅まで時間経過を待つかだけの違いだけであり、農協グループが消滅するのは既定路線です。
この方向で行けばトヨタ自動車は安泰です。日米貿易摩擦は、トヨタ自動車が損するか、農協グループが損するか、この二者択一です。日本の農品目を守ろうとすればトヨタ自動車が苦しみます。
逆に自動車の対米輸出が現状の関税維持かさらなる関税撤廃の恩恵をトヨタ自動車が受けられるのであれば、逆に農協グループが米国から入ってくる農品目で苦しむことになります。
トヨタ自動車が潰れるか、農協グループが潰れるか。当然日本にとって望ましくないのは日本の大黒柱であるトヨタ自動車が潰れることです。逆に農協グループが潰れてくれれば日立や三菱電機が日本の農業を担当することになりたちまち農業は成長産業になります。
農協グループが本当に潰れるかというのはもう確定しています。時間だけが問題です。できるだけ早いほうが日本のGDP成長率増加に貢献するので、安倍内閣においては農協潰しをさらに加速していった欲しいと思います。