三菱重工の一部門だった三菱自に個人向け商売は向いてない

三菱自動車が世間を騒がせていますが、三菱自動車という会社に欠陥があるのではありません。もともと三菱自動車は三菱重工の一部であり、自動車部門だけを切り離して三菱自動車にしただけだからです。

そして戦前も戦後も三菱重工というのは日本の軍需産業のために役立つために存在しています。

私達が三菱重工と聞いて思いつく身の回りの製品ってあるでしょうか?

はっきり言ってビーバーエアコンくらいでしょう。しかもエアコンとしては三菱重工のビーバーエアコンはかなりマイナーであり、ほとんどの人は三菱電機の霧ヶ峰や東芝の大清快などをイメージするはずです。

 

三菱重工の一部だった三菱自動車も本来は個人向けに商売をする会社ではないのです。

今でも三菱自動車は自衛隊向けに納入していますが本来はそういった仕事をする会社です。

つまり我々が三菱自動車としてイメージする個人向けの一般乗用車は三菱自動車のほんの一側面にしか過ぎません。

 

もともと三菱自動車はトヨタ、日産、ホンダのように一般向けの車を作ることには向いていないのです。

何事も向き不向きがあって適材適所ですから、三菱自動車が劣っているとか欠陥を抱えている会社では全くなく、単に本分ではない分野でムリにやろうとしているのが間違っていただけです。

 

防衛装備品向けに特化するためにゆくゆくは三菱重工に復帰して元の鞘に収まることが三菱自動車にとって最も適切な選択になると私は思っています。再建は日産の元でやればいいでしょう。ですが日産自動車も元々は軍需企業であり、フランスのルノー傘下に入るときは防衛装備品の部門は切り離した上でルノー傘下に入ったのです。

だから三菱自動車がルノーの直下に入ることはまずありません。あるとしたら自衛隊向けに開発している部門は切り離されるでしょう。そしてその部門は三菱重工に戻るはずです。

親会社はフランスのルノーでも一応日産は日本で本社を登記している日本企業です。その日産が3割を出資して一応筆頭株主になりますが三菱重工が株を売却するわけではありません。将来的には三菱重工が主導権を握ることになるでしょう。