民共共闘が実現してしまうところで自民党に助け舟を出してくれた小池百合子の「希望の党」

2017年10月22日投開票の衆院選で、自民党にとって最も脅威だったのは民進党と共産党による民共共闘が実現してしまうことでした。

これに社民党と自由党も加わってしまうと非自公が一枚岩になってしまい自公にとって苦しくなるからです。

しかしあの小池百合子のおかげによって、野党が2つの勢力に分断されました。

これは自民党は素直に小池百合子の希望の党に感謝しなければならないと思います。

民進党の前原誠司代表が「民進党からは公認候補を出さず、各自で希望の党公認を得ること」という案を提案して民進党議員全会一致で採択されたようです。

これによって共産党の志位和夫委員長は「希望の党候補には共産党候補をぶつける」と明言しました。

社民党は「共産党の候補がでる区には社民党は候補を出さない」としているので、共産と社民は一枚岩になります。

民進党の代表自らが「希望の党に合流」なんておおっぴらに発言し、NHKを含めた大メディアがこの事実を報道しているため、「民進党の議員が希望の党に合流するのか」という印象を国民に持たせることに成功しました。これは希望の党にとって痛手であり、自公にとってはとても都合のよいことです。

民進党の全員が希望の党に合流するわけではないようなので、野党の勢力図は1.希望の党公認候補、2.希望の党公認になれなかった元民進党所属、3.共産社民一本化候補の3つになります。

このうち2と3については共闘することも考えられます。そうだとしても、1と3が共闘することはありえないことを共産党が明言したので、小池百合子の希望の党のおかげで野党勢力が二分してしまったことを意味します。

自民党にとって一番やっかいなことは民進党と共産党が共闘することでした。共産党は公明党並みの組織票を持っているからです。

しかしそれに楔を打ち込んでくれたのが他でもない小池百合子です。

小池百合子が馬鹿なところは、自民党を潰そうとしながら実際は自民党に助け舟を出してしまったことです。

そして2017年9月28日の日経平均株価・TOPIXは上昇し年初来最高値を更新しました。

自公が勝つ見込みになれば株価は上がります。逆に希望の党が勝つ見込みになれば株価は下がります。

今回の民進党の解党劇で株式市場は自公圧勝を織り込んだということです。