私は消費税増税に賛成しています。10%どころか25%までなら議論抜きで引き上げてもらっていいくらいです。所得税の最大税率を引き下げるなら消費税率50%でも歓迎できます。
消費税には逆進性があります。逆進性とは累進性の反義語であり、高所得者ほど税負担が軽く低所得者ほど税負担が重い性質を表します。
公明党はその逆進性を緩和させるために「軽減税率」を導入するという論法で支持層の創価学会員を納得させ軽減税率導入の旗振り役となったわけですが、この軽減税率については「低所得者よりもむしろ高所得者の軽減度合いが大きい」ことが経済学者の間では常識です。
なぜこのような「低所得者にとって不利な軽減税率」を公明党が導入してしまったかというと、「高所得者ほど軽減税率で得する」ロジックが数学的であるため支持層の創価学会員の頭では理解できなかったため、「軽減」という単語があるなら低所得者にとって優しく見えてしまう先入観を利用したほうが創価学会員を騙しやすかったためです。
軽減税率は低所得者が多い公明党支持層(創価学会員)に打撃 軽減税率はむしろ高所得層に有利
公明党が導入を望んだ軽減税率制度は典型的なポピュリズム政策です。一見低所得者にとって優しいようにできていて、実は高所得者にとって有利にできています。
これについて論じている評論家は多数いるのでググって調べてみてください。「軽減税率はむしろ高所得者優遇」ということで専門家の間ではコンセンサスが取れています。
簡単に言うと以下のようになります。
軽減税率は高所得者でも低所得者でも恩恵を受けます。しかしその恩恵の度合いが高所得者ほど大きく低所得者ほど小さい。だから差し引きで高所得者ほど軽減税率の恩恵が大きく、低所得者ほど逆に損することになります。その結果、所得の再分配にブレーキがかかり貧富の差が拡大します。
これを理解するには算数か中学の数学程度の理解と、ある程度長いロジカルな文章を理解する能力が必要です。
公明党の支持者(創価学会員)は中学の時点でもう「勉強」というものを諦めて、中卒か高卒で就職し土方として生きていくことを決断した「競争社会の負け組」です。彼らは短い言葉しか理解できず、長い説明や文章を理解することができません。
つまり「軽減税率は高所得者にとって有利」であることを数式や理屈的な文章で説明しても理解できないので、語感だけで「軽減税率は低所得者に有利」と支持層の創価学会員に思い込ませているのが公明党の戦略です。
山口那津男代表は文系とはいえ一応数学科目の試験を突破して文科に入学しているので、上記の「軽減税率導入は高所得者に有利」という理屈はよく理解しています。しかしそれを支持層の創価学会員に説明したところで頭が足りなさすぎて理解してもらえません。それならば逆に「軽減税率は低所得者に有利」と一見それっぽい主張をしたほうが創価学会員に理解されやすくなります。
「本当は逆効果だけれども馬鹿(衆愚)に勘違いしてもらえる政治」が衆愚政治(ポピュリズム)です。
軽減税率導入は確実に創価学会員のような貧困層と、その真逆の存在高所得層の貧富の差を拡大させます。これは私にとっては望ましいことであるものの、低所得者の創価学会員(公明党支持者)にとっては逆に好ましくないことです。創価学会は「生かさず殺さずで財務をさせて信者を創価学会に依存させる」ことで成り立っている貧困ビジネスですが、今回の軽減税率導入でますますその負の連鎖の呪縛から彼ら創価学会員が抜け出すことが難しくなったと言えます。