以前からずっと産経新聞が報じていますが自民の参院選にはジンクスがあります。毎回参院選というのは与党にとっては不利です。たまたま民主党が与党だった2010年の参院選も与党である民主党に不利な結果になっています。
3年ごとにある参院選のうち9年という節目には自民党の首相が退陣しています。金融市場の調子が極めて良かった時期である2007年夏の第一次安倍内閣退陣も9年前です。この頃から株価が下がりはじめ円高も進みました。2008年1月頃には共産党議員が円高を指摘し与党を批判してこれから大不況がくると寄稿していました。そして本当に2008年夏に株価大幅低迷が始まります。
そのジンクスを打ち破った例が昭和55年の衆参同日選挙だということで、安倍首相は同日選にここまでこだわっています。
今夏の選挙が同日選にならない場合は参院選で自民党は負けるでしょう。これは安倍首相の任期延長がないことを意味するので、どれだけ安倍政権がもっても2018年までになってしまいます。
これは大幅な株安円高要因になります。
そうなると個別株ならまだしも国内株でインデックス運用を行っているような場合はもう上がる要素がなくなります。もし同日選はないという強い考えを持っている人がいるのなら合理的行動をするならば保有株式の売却を考えるべきです。
同日選があるという強い考えを持てるひとならば、今は円高かつ株が安い状態ですから株を買い込んでおくという行動が合理的になります。
今のところ毎日新聞と産経新聞が同日選はあり得るという方向で報道しており、一方で東京新聞が同日選を見送ったという論調で報道しています。熊本を復興させるための補正予算が成立しあとは行政機関が予算執行していくだけの段階になったので同日選は普通にできるという考えがあるようです。さらには参院選と衆院選を別々にやるほうがむしろ熊本には負担であり、参院選はどちらにしてもやらなくてはならないのだから、それなら一緒に衆院選もやってしまったほうが熊本市や熊本県の職員(公務員)にとっては負担が軽くなるという意見があります。どちらかというとこちらの方が説得力のある現実に即した意見であり、熊本地震があったから衆院解散はできないというのはどうもひねくれた理屈というように見えます。東日本大震災でさえ2016年になっても未だに復興の道のりは長いのにもかかわらず2012年に解散してしまいましたし、熊本地震があったから同日選見送りはどうも野党を油断させるための政府リークの報道と野党議員が指摘したのが正しい見方だと思います。
しかし、米大統領選挙の動向の判断も必要であり、さらに参院選や米大統領の判断がはずれたときに損をするというのはスマートな投資法ではありません。どちらに転んでも利益がでるようにしておくのが賢い方法です。
ここから先の具体的な銘柄選びについては続きを詳しく別掲します。