自民党きっての公明党理解派のドンとも言える二階俊博幹事長がオブラートに包むことなく公明党への絶縁宣言をしてしまいました。
おそらく二階幹事長は公明党を批判するだろうとは思ってましたが、ここまで真正面から言ってくるとは私も予想していませんでした。
自民、公明両党は国政では連立する一方で都議選では競合する「ねじれ」となるが、二階氏は公明党の対応について「私は自民党の幹事長だから、公明党のそうした動きを批判する立場にない」と述べ、わざわざ「批判」という言葉を用いて不快感をうかがわせた。
その上で、都議選について「会議での意見を総合すると『自民党の底力を発揮しよう』『いいチャンスだ』という声がみなぎっている。党は一層引き締めて対応し、必ず勝利するという方向で臨みたい」と述べ、小池氏への対決姿勢をにじませた。
(産経新聞2017年3月14日火曜日 http://www.sankei.com/politics/news/170314/plt1703140023-n1.html)
公明党に対し”批判”という言葉を使ったのみならず、自民党の会議で「いいチャンスだ」という声が議員から上がっている事実をわざわざ引用して二階幹事長は発言しました。
自民党と公明党は事実上離婚状態にあり、形式的に連立を装っている状態が2014年の安保法制閣議決定から続いています。2017年になってこの”連立”という建前すら崩れてきた様相です。
本来この記事では、「山口那津男代表は過去2回落選、当時代表だった太田昭宏も落選、実は選挙に弱い公明党」、「自民党が公明党に”株式増資”を求めた左翼全盛期の1998~1999年」というネタで比較的長く書く予定だったのですが、二階幹事長の発言と同日である2017年3月14日にまさかの自民党の安倍総裁までも「公明抜きで勝利するいい機会」と発言する超展開を見せたので、詳細は安倍首相の「公明抜きで勝利するいい機会」発言に関する記事に回したいと思います。
この記事ではとりあえず、公明党との関係を重視する側の人間だった二階幹事長ですらこのような発言をした事実まで書いておいて、安倍首相の「公明党抜きで」発言についてと、となぜ90年代に自公連立に至ったか、「シナが居ないと日本経済はダメになるの嘘」と「公明党が居ないと自民党は選挙で勝てないの嘘」の類似性について別途記載します。