都知事選ではなく1年早い都議選になると市場に悪影響が出る

舛添知事の問題が長引いていますが、都知事が変わっても金融市場に影響を与えるだけの力はありません。日本は経済金融ともに中央集権化されており地方自治体の長のさじ加減で日本の経済を動かせるだけの力はありません。

仮に舛添氏が辞任し、その後の都知事選挙で民進党共産党の推薦を受けた者が当選してしまった場合は参院選や年内解散が濃厚である衆院選に悪影響が出ます。しかし都知事は一人を選ぶだけなので与党が圧倒的に有利であり、人選で失敗しなければ与党が勝つでしょう。

余談ですが舛添氏が与党の公認候補になってしまったのは石破茂前幹事長のせいです。国地方問わず立候補者を決定する権限は総裁である安倍さんではなく、当時幹事長であった石破氏にあります。それだけ幹事長の力は強いです。

石破前幹事長は2012年の第2次安倍内閣発足から1年で交代させられる予定でした。しかし石破氏と安倍さんの間に立つ人物から「あともう1年石破さんに幹事長をやらせてくれたら、(2015年9月に無投票再選された)次期総裁選に立候補するような反旗を翻すことはしない」と言われて仕方なく1年延長して合計2年間石破氏に幹事長をやらせたようです。

結果的に石破幹事長時代に舛添氏を立候補させることが決定してしまい、仕方なく安倍さんも公明党の山口さんも応援せざるを得なくなったのです。

さて舛添辞任論が出ていますが、彼のことですから辞任しないことを織り込んでおく必要があります。

都議会で野党は舛添おろしを6月から開始するようですが、問題は都議会で多数をしめる自民公明がどう出るかです。

もし都議会出席議員数の3/4で不信任決議案が通ると、舛添知事は辞任するか議会を解散するかを選択することになります。

普通の知事ならここで辞めます。実際に都道府県議会で不信任決議案がでたらほぼ知事がやめています。ですが彼の場合辞めないことも十分考えられます。

そうしたら彼は議会を解散するという選択をするでしょう。

そして都議会選挙が行われます。都議会選挙が終わって新たな議会で出席議員の「過半数」で舛添不信任が通ったら舛添知事は失職します。そして都知事選になるわけです。これが最も舛添知事辞任までの手間がかかるパターンです。

都議会の任期は来年までなので1年早い都議会選挙となりますが、これが与党にとって頭痛の種であり痛手になります。衆院選にも悪影響を与え円高株安になる要因にもなり得ます。

衆院解散は参院と同日選にならない場合でも年内にされるという説が有力です。なぜなら12月の師走選挙にすれば来夏の都議会選挙と時間的に十分離れており、お互いに影響しないからです。

ですが衆院解散前に都議会選挙が行われてしまうと自民公明に不利になります。なぜなら舛添知事は安倍さんと公明党の山口さんが一緒に並んで演説していたほどであり、間違いなく野党の都議選候補は自民公明両党を批判してくるでしょう。ここで与党が都議会の議席を前より減らしてしまうと衆院選にも悪影響がでます。

衆院選で自民党が負ければ円高株安要因になるのは自明です。

まとめるとまず舛添知事が自ら辞めるかどうかが一点目です。これは望みが薄いでしょう。

次に都議会の自民公明が舛添おろしに加わるかが二点目です。

その結果、都議会が提出する都知事不信任決議案が通るかどうかが三点目です。

それを受けて舛添知事が辞任することを選択するか、もしくは都議会を解散することを選択するかどうかが四点目です。

もし都議会が解散してしまったら金融市場に良い影響はありません。都知事選実施になった場合、与党候補の人選で失敗しなければむしろ追い風になる可能性はあります。