トランプ政権が農協とトヨタ自動車潰しに具体的行動を開始 WTO会合で市場開放要求

ついにトランプ政権が日本の自動車と農品目潰しのために具体的行動に出始めてくれました。

これは自動車産業に依存している日本の第二次産業の在り方と、個人農家と農協に依存している日本の農業を根本から荒療治する有効な圧力となります。

自動車産業から脱却して米国のロッキードやボーイングのように軍需産業が日本の第二次産業の中核になり、また農業については個人農家と農協を潰して株式会社が集約的農業を営むようになることは歴史の必然とも言えます。

トランプ米政権が世界貿易機関(WTO)での会合で日本市場の閉鎖性を問題視し、積極的な開放を求めていたことが分かった。自動車の非関税障壁や農産品の高関税などを例に上げて、大胆な改革を行うよう求めている。4月中旬にも始まる日米経済対話で、米国がこれらの分野の協議を求める可能性が高まった。

8日にスイス・ジュネーブで開かれた日本の貿易政策に関するWTOの会合で米国の代表が声明を発表した。トランプ政権が念頭に置く日本市場の問題点が具体的に明らかになったのは初めて
(産経新聞2017年3月10日 http://www.sankei.com/economy/news/170310/ecn1703100007-n1.html)

ポイントは、日本の自動車と農品目という2つにだけ照準を定めていること、またトランプ政権がこれらを公に具体的に明言したのはこれが初めてだということです。

私は以前からずっと日米FTAは自動車と農品目の二項対立になると当サイトに記載してきており、知的財産権から医療から混戦状態だったTPPとは違い非常にスッキリした構図なのでわかりやすいと言ってきました。

そしてその通り、米国は日本の自動車と日本の農品目というわかりやすい2点に絞って攻撃対象を定めてきたわけです。

また農産品については「高関税で守られ、重要な品目の輸入は政府によって行われている」と批判した。(産経新聞2017年3月10日 http://www.sankei.com/economy/news/170310/ecn1703100007-n1.html)

ここまで名指しで指摘されてしまうと、農協グループとしてはTPPのときのようにまた「日米FTA反対!」の署名運動をJA全中、JA全農、農林中央金庫の職員総出でやるしかないでしょう。

大黒柱の自動車メーカーと、穀潰しニートの農協グループ

自動車メーカーと農協は協力して米国の圧力に対抗するかといったら絶対にそのようにはなりません。なぜなら自動車メーカーと農協グループは互いに敵同士だからです。

トヨタ自動車のような自動車メーカーは世界有数の競争力を持っています。だからこそ米国の自動車メーカーを破綻させたわけです。

一方で日本の個人農家&農協グループのタッグは弱いもいいところで、米国の個人農家単体にまったく太刀打ちができません。

つまり日本の稼ぎ頭である強い自動車メーカーが一家の大黒柱であり、農協グループは自動車メーカーが海外から稼ぎ出した利益を食いつぶす穀潰しのニートなわけです。

トヨタ自動車が米国の圧力からうまく逃れて関税適用を逃れたとしても、そのかわり米国は日本の農品目、例えばコメ関税の撤廃を要求してきます。そうすると農協グループはたちまち壊滅します。

逆に農協グループが米国の圧力からうまく逃れて農品目関税を維持しても、トヨタ自動車を始めとする自動車メーカーは高関税を設定され苦しむことになります。

一家の大黒柱であるトヨタ自動車が苦しむか、親の脛かじりであるニートの農協グループが苦しむか、この二択なわけです。

トヨタ自動車にとって良い結果となり、農協グループにとって苦しい結果となるなら日本経済としては好ましいことです。日本経済新聞もずっとこの方向に持っていくために論調を張っています。ニートである農協グループを潰して稼ぎ頭である自動車産業をさらに有利にする方向に持っていこうとするのは経済発展を重視するなら当然の帰結です。

逆にニートである農協グループがのさばって大黒柱であるトヨタ自動車が苦しむことになると、それは親の脛かじりのニートのワガママを放置するあまり一家を支える親が失職するのと同義です。つまりそれは一家の破綻、国家の破綻を意味します。

米国からの圧力を受け入れざるを得ない理由は、米国の軍事力に依存してしまっていることがすべて

このような米国からの日本車や農品目への圧力を一蹴できたらいいのにと思っている人は多いでしょう。

それができない理由は簡単で、日本は米国の軍事力で守られており、安全保障で依存しているからです。

つまり日本が対GDP比3%の防衛予算を割いてかつ核保有していれば今回のようなトヨタ自動車や農協への圧力は完全にシカトしてもいいわけです。

ですがトヨタ自動車から「日本政府は憲法9条を改正し正規軍と核保有ができるように早くしろ」という声は聞こえてきません。

それも当然であり、トヨタ自動車のお膝元である愛知県は左翼の巣窟ですからそのようなトヨタ自動車が軍拡を要請することなんて100%あり得ません。

また農協グループも農品目関税を守りたいのなら、日本政府に米国に依存しない国防体制を確立するよう要請すべきですが、いままでそのような意見を農協グループが出したことはありません。

これも当然であり、明治時代から現在にいたるまでずっと武人と農民は相容れない敵対関係にあるからです。軍事力が強い国になると農民が苦しみ、また農民がのさばる国になると軍人が苦しみます。

だから農協グループから「日本は軍拡をして核を保有し米国に依存しない防衛体制をつくり、農品目に対する米国からの不当な圧力を一切拒否することを要請する」といったことが日本政府に寄せられることは今ままでもないですしこれからも100%無いでしょう。

結局のところ、トヨタ自動車や農協グループが米国の圧力で苦しんだり翻弄されているのは、いままで米国に国防を依存していることから完全に目を背けて来たからです。自業自得とも言えます。