トランプ大統領はティラーソン国務長官を更迭することを決定し軍需株が上昇しています。
ティラーソン国務長官は米国が折れて北朝鮮に譲歩すべきだという軟弱外交派だからです。そのティラーソンがクビになるということでまたもやきな臭くなってきてくれました。
そして現役軍人のマクマスター国家安全保障補佐官が解任されることも決定しました。
日本ではまともな教育を受けてこなかった人は「軍人は戦争好き」という誤った認識をしていますが、実際は逆です。
最も戦争をしたがらないのは軍人であり、それがマクマスター国家安全保障補佐官が北朝鮮との戦争回避に奔走している根本的原因です。
軍人は戦争をしたがらない
軍人は戦争を嫌います。自分の同僚や部下、そして自分が命を落とすことになるからです。
戦争をすることを決定するのはブッシュ元大統領のような戦争に行かない文民です。
日本の戦前においても、海軍の山本五十六は開戦に反対していましたし、陸軍の東条英機にいたっては昭和天皇の命令で最後の最後まで戦争阻止の根回しに奔走していました。
しかし国民世論が近衛文麿(文民)のせいで「さっさと対米開戦しろ」に傾いていて結局開戦を阻止できませんでした。
このように、戦争を始めるのは戦争に行かない文民です。
しかし私はそれを歓迎してます。米国は対日開戦をしかけようとしているのではなく、今の米国は北朝鮮やイランに戦争を仕掛けようとしているのでそれならば反対する理由はありません。
戦争大好きな文民のジョン・ボルトン氏は外交畑 軍歴が全くないため「とりあえず空爆」の愛好家
2018年3月15日あたりから私が去年2017年2月に書いたジョン・ボルトン氏に関する記事のアクセス数が急増しました。
「とりあえず空爆」のボルトン氏、トランプ大統領「彼は別の立場で政権入り」という記事です。
今読み返すと我ながらよくボルトンの元役職について調べたなと思うのですが、結局トランプ政権は今のところボルトン氏を登用していません。
このボルトン氏は戦争大好きです。理由は文民だからです。
彼はYale大学とそのロースクールで法律を学んできた文民中の文民です。Yale大学は私から説明するまでもないでしょうが、HarvardやStanfordが霞むレベルのエリート大学です。
そして彼は外交畑をずっと歩んできました。軍歴は全くなく軍事畑ではないのです。
そして彼の明言として「とりあえず空爆しかないでしょ」というものがよく引用されます。
これはイラク戦争の直前、イラクが大量破壊兵器を持っているかどうか判断できかねているときに、ボルトンは「イラクが大量破壊兵器を持ってるかどうかわからないんだから、とりあえず空爆でしょ」とブッシュに進言してイラク戦争が始まりました。
ボルトンは軍人ではないので戦地に行くこともなければ死ぬこともありません。安全なワシントンDCに居るだけなのでさっさと開戦を決断できる素晴らしい人物です。
トランプ政権のメンツが相次いで開戦に積極的な強硬派に交代 全ては北朝鮮との対話が決定したおかげ
北朝鮮が対話を米国に持ちかけてトランプ大統領が受諾をしたのは2018年3月9日です。
戦争を回避したがっていた頭の弱いババア達にとっては特に朗報だったでしょう。
しかしそれが逆に仇となってしまいました。
北朝鮮との対話という大イベントを米国が来年度に控えたことにより、トランプ政権はその準備のために軟弱派のティラーソンを解任することになりました。
ティラーソンはトランプ政権の「開戦やむなし」という強硬姿勢にブレーキをかけ続けてきた役割。そのティラーソンが更迭されたことは「戦争嫌いなババア」にとって痛手となりました。
そしてティラーソンの後継は「金正恩斬首作戦」の言い出しっぺであるCIA長官のポンペオ氏です。つまり北朝鮮への軍事攻撃をするべきだとトランプ大統領に進言してきた張本人が、ティラーソンにかわって国務長官になることになりました。
国務長官というのは戦争をする前の対話役です。その対話役がここまでの強硬派になったことは戦争嫌いな連中にとっては落胆でしかなかったでしょう。
しかもティラーソンにとどまらず、戦争に消極的なマクマスター国家安全保障補佐官までも解任されることになりました。
後任がボルトンになることは決定していませんが、ボルトンになったらトランプ政権は「戦時内閣」です。
北朝鮮との対話の決定がここまで急激な変化を呼んでくれました。対話が決定していなかったら今回の大辞任劇は先延ばしされていたので、このような強硬派に交代する人事を早めてくれた「対話をしたがる北朝鮮」には感謝するしかありません。