英EU離脱、2017年3月までに離脱交渉開始を歓迎 2年以内に決着

ようやくEU離脱に向けた具体的手続きが動き出しました。

いままではEU離脱の目立った動きはありませんでしたが、いよいよ事務手続きが進むことになります。

2017年3月までにイギリスはEU離脱交渉の開始をEU側に通告するようです。1月か2月までには行われると言われています。

そして離脱交渉を開始したら2年以内にまとめる必要があります。そうなると2019年3月までにはイギリスはEU離脱でどのような影響があるか確定することになります。

EU離脱は日本にとって長期的にメリットがある

EU離脱は日本にとってこの上ないメリットがあります。EU離脱が多数派確実となった時に株価が下がったせいで「EU離脱は日本のためにはならないですね」と街頭インタビューで答えていた無知な人が居ましたが、一時的な株価というのは本質を反映していません。

日本の経済を轟かすのはまぎれもなくEUです。特にドイツという日本と産業構造がもろかぶりの国が宗主国になっているEUは完全に日本と利益相反するものになっています。日本としては日米主導の経済圏が世界で圧倒的シェアをにぎってくれたほうがいいのです。その点今回のイギリスEU離脱はEUを弱体化させるものであり、日本経済にとっては長期的に好ましいものになっています。

イギリスのEU離脱を嫌がるチャイナ

チャイナはイギリスに巨額の投資をしましたが、それはイギリスを足がかりとして大陸欧州に進出するためでした。しかしイギリスがEUを離脱してしまったせいでその思惑ははずれました。

このように投資した直後に、予測と逆に振れさせてしまう投資主のことを逆神とか曲げ師といいます。まぎれもなくチャイナは曲げ師だということです。

全く無意味なEU離脱再投票を期待論 期待してるのは日本のマスメディアだけ

日本国内のNHKや朝日あたりのメディアは投票結果を軽視する傾向にあります。賛成6:反対4だったら反対が4割もいると言い出し、賛成の6割を無かったことにします。

ですが民主主義制の大先輩である米英は投票結果を完全に認めます。たとえ50.1%賛成、49.9%反対で反対派が負けたとしても、反対派は文句を言わずに完全に負けを認めます。ここがさすが米英などの民主主義国家の対応です。

どんなに僅差であろうとも負けは負けとしっかり認めるのが当たり前なのですが、なぜか日本の左派は「反対が4割もいた」のように比率や数にこだわろうとします。

言うまでもなくそれは単なる政治学の無知であり、民主主義というのは単に勝ちか負けかの1か0の世界なのです。

すでに可能性がなくなったEU離脱凍結論

おもしろいのはEU離脱の投票結果が出た直後に、「イギリスはEU離脱交渉を始めないまま何もせず事実上凍結するだろう」という凍結「願望」論が日本国内で出てきたことです。

重要なことはこのような論がでてくるのは日本だけだということです。しかもNHKや朝日毎日そのあたりからしかでてきません。

もうご存知のとおり、イギリスは来年2017年の3月までに離脱交渉開始の通告をするとイギリス首相が公言しています。つまり凍結論は今となっては単なる日本マスメディアの願望記事でしかなかったということです。

離脱はないだろうと楽観してたら落胆した日本のメディア

日本のNHKやテレビ朝日といったメディアはイギリスのEU離脱に大きく落胆しました。そのようなこと自体が、イギリスのEU離脱は正しかっということの傍証になっています。

事前の結果予測で、残留は有利とでていた上に、離脱派のトップが事実上の敗北宣言をしていたことから、日本のテレビ局も楽観して残留だろうと余裕をこいていたようです。

ですがまさかの離脱が多数。その速報が流れたときの各テレビ局の動揺っぷりときたらありませんでした。

このEU離脱は今後70年の方向を大きく変えた分水嶺です。世界各国は、EUのような国際協調主義より、自国利益最優先主義に切り替えて今後歩んでいくことになります。