小池百合子の希望の党にとって営業妨害ともいえる大迷惑なことを民進党がやってのけてくれました。
民進党の前原誠司代表は「民進党公認候補は出さないので、各自で希望の党の門を叩いて公認を得てきて欲しい」と提案し民進党議員全会一致で可決されました。
前原代表自ら「希望の党に合流」とも言ってしまっています。
これは小池百合子の希望の党にとっては大迷惑であり、自民党と公明党にとっては非常にプラスになります。
国民が嫌う旧民主党政権を強く引きずる民進党の負のイメージを絶対にかぶりたくないと注意してきた小池百合子の希望の党
「希望の党を第二民進党には絶対にしない」と細野や若狭が再三発言していますが、それもそのはず、民進党というのは選挙で勝てない負のイメージのかたまりのようなものだからです。
民進党の支持率が8%以下でうろうろしているのは蓮舫のせいではありません。
旧民主党時代の民主党政権は2012年というつい5年前まであったわけですから、当時のことを覚えている人は大量にいるわけです。70年も経過して大東亜戦争のことなんて忘れてしまったというのとはレベルが違います。
民進党自身も政権時代のイメージを引きずっているせいで、いつまでたっても支持率が上がらないことを自覚しています。
また希望の党の小池百合子も、絶対に民進党のこの負のイメージだけは継承したくないと相当注意を払っています。
だから「民進党との党同士の合流は認めない。絶対にない」と小池百合子は言い続けているわけです。
民進党自ら「希望の党に合流するため解党」なんて言ってしまったら小池百合子の希望の党にとって大迷惑
そんな中で、民進党の前原代表がついにやらかしてくれました。
「民進党は公認しないので、各議員は希望の党から公認を得て欲しい」と希望の党への合流を民進党代表自ら奨励してしまったのです。
しかもこの事実は27日夜から28日にかけてNHKを始めとしたメディアが大々的に報じています。
これは小池百合子の希望の党にとっては大迷惑でしょう。
国民の中で「民進党が解党して希望の党に合流するらしい」というイメージが完全にできてしまいました。
つまり民進党のままでは勝てないから、いわゆる学歴ロンダリングのようなことをことをして名前は希望の党で中身は民進党になるということがバレてしまったわけです。
この展開は小池百合子は大誤算だったはずです。
民進党が嫌がる形で、民進党から離党者が続出してくれたほうが小池百合子
小池百合子が理想としていたのは、民進党から飛び出す形で個別の離党者が続出することでした。
さらには民進党はその離党者を除名処分にするなど、民進党が嫌がる形で続々離党者がでてくれたほうが小池百合子にとって都合がよかったのです。
民進党が嫌がる形で離党者がでてくれれば、民進党の負のイメージを希望の党が継承せずに済むからです。
しかし2017年9月27日,28日に小池百合子が望まない形の展開となりました。
民進党が奨励する形で、つまり民進党のおすみつきで「みんな一緒に希望の党へ行こう」ということを民進党のトップである前原代表が提案して可決されてしまったわけです。
民進党が離党を嫌がるどころか、どうぞ離党して希望の党に行ってください状態になってしまいました。
小池百合子の希望の党側としては、民進党から「希望の党へ合流しなさい」と行き先として名指しまでされてしまったわけです。
とんだはた迷惑なことをしてくれたと希望の党の所属議員や小池百合子は思っているでしょう。
小池百合子が理想としていたのは、あくまでも民進党から離党して希望の党へ入ってくるのは「民進党のあぶれもの」であることでした。つまり民進党の例外中の例外が希望の党に入ってきて欲しかったわけです。民進党のあぶれものなら、民進党の負のイメージから切り離せると思っていたのでしょう。
しかし実際は「民進党の党員総動員」で希望の党に押し寄せることをマスコミに大々的に報道されてしまいました。
これでは希望の党が「我々は第二民進党ではない。第二民進党にはさせない」と強弁を働いても、国民から「なんだ中身は第二民進党か」とバレることになってしまいました。
前原代表は最後の最後に、民進党の負のイメージを小池百合子の希望の党に押し付けるという極めて好ましい業績を上げてくれました。これだけでも前原誠司が民進党代表になった価値はあります。
民共共闘で自民党公明党にとって打撃になってしまうはずが、野党勢力が「希望の党・旧民進党」と「共産党・社民党」に二分してくれたわけです。