新年早々、菅官房長官が首相官邸で日本維新の会の松井代表と会談しました。
去年の2016年12月24日の安倍首相・菅官房長官 vs. 橋下弁護士・松井大阪府知事の会談と異なるところは、近場のホテルではなく首相官邸という日本政府が所有する公的な場で行ったということです。
例えばこれは、連合幹部を自民党本部に呼んで会談して親密さをアピールしていたり、トランプ次期大統領が安倍首相をトランプタワー最上階の自宅に招き入れたりと、自分の本拠地に呼ぶことは相手を重視しているという意思表示になります。
去年の会談と違うのは民間のホテルではなく、首相官邸という日本行政の最高合議体である内閣の本拠地で行ったことです。
そして今回は安倍首相が出てこなかったのは、さすがに安倍首相が出てきたらまだ公明党の山口代表との会談すら新年にしていないために、公明党ブチギレ確実だからです。
日本維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)は6日、首相官邸で菅義偉官房長官と会談した。両氏は先月24日に安倍晋三首相らを交えて会食したばかり。新年早々の再会は、安倍政権との蜜月関係を演出して党勢拡大を図りたい松井氏の思惑と、国会運営などで連携を強化したい菅氏の狙いが重なったようだ。
(中略)
なごやかに進んだ会談で松井氏は、維新の悲願だったカジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備推進法成立への謝意を示すことも忘れなかった。(産経新聞2017年1月6日 http://www.sankei.com/politics/news/170106/plt1701060050-n1.html)
一応安倍首相のカウンタパートは橋下弁護士ということになっているので、もし橋下弁護士が首相官邸まで来たら安倍首相も会談に出ざるを得ません。それではさすがに公明党が発狂するということで、橋下弁護士は今回は来なかったのです。
昨年からのこの流れで思うのは自民党支持の私から見て公明党支持者がかわいそうだなということです。
2016年7月参院選選挙期間中の暑い中で公明党支持者である60代70代以上の老人が熱中症リスクを負いながら必死に自民党の票を増やすために活動したにもかかわらず、自民党は公明党を無視してカジノ法案を可決させ、参院選で相まみえて自民党と真正面から闘った維新に自民党は協力しています。
さらに2014年には集団的自衛権の漢字6文字を閣議決定の文言に絶対入れるという自民党の要望を公明党は渋々承諾し、2015年は安保法案にも仕方なく賛成を投じていました。
まさに今の公明党は「貢ぐ」さんです。自民党が離れていって欲しくないから必死に票を貢ぐも、結局自民党が見ているのは維新。公明党は完全に自民党の「養分」にされていると言っていいでしょう。