小池百合子知事は2017年衆院選公示日である10月10日の17時までに立候補届出をしませんでした。
都知事が衆院選立候補届出をしたら自動失職するため、小池百合子が10月10日に立候補届を提出することは”可能性”としてはありました。
しかし普通は石原慎太郎元知事のように事前に緊急記者会見をして、都知事を辞任する旨を発表する場を設けます。
10月9日までに都知事を辞する記者会見をしなかった以上、10月10日に立候補を表明することは”蓋然性”としてはかなり低いものでした。
今回は10月9日夜でさえ「小池電撃出馬はまだありうる」と書いている大手メディアがあったくらいです。つまり最後の最後までしつこく小池出馬を待望していた勢力は確かに存在しました。
安倍政権を終わらせたい陣営からすると、蓮舫や山尾志桜里が終わってしまった以上、小池百合子の存在は最後の”希望”になっていました。
ですが小池電撃出馬説は所詮、「打倒安倍」勢力の最後の希望である小池百合子出馬を期待していた願望報道に過ぎなかったことが明らかになりました。
世論調査で「小池知事は衆院選に出馬すべき」が多数を占めていたら小池は出馬していたのに判断を誤った「安倍やめろ」勢力
安倍内閣不支持率が40%~50%あることを考慮すると、世の中の半数は「安倍やめろ」勢力だということがわかります。
もし小池百合子が希望の党公認で衆院選に立候補すれば、安倍政権を終わらせる最後の”希望”として希望の党はかなりの議席を獲得できていました。
それなのに「アンチ安倍勢力」が下手糞だったのは、世論調査で「小池百合子は都知事を辞めて衆院選に出馬すべきだ」をたった7%と一桁にしてしまい、「衆院選に出馬せずに都知事を続けるべきだ」を80%以上という結果にしてしまったことです。
「安倍はさっさと辞めろ」と思ってる国民が50%もいるなら、世論調査でも「小池は都知事を辞めて衆院選に出るべきだ」を50%にすべきだったのです。
しかし戦略的観点が欠如している「安倍はさっさと辞めろ」勢力は、世論調査で誤った回答をしたことにより、小池百合子が都知事を辞めて衆院選に出馬するという意欲を削いでしまいました。
私としては小池百合子が出馬をしなかったことをこの上なく歓迎しています。
小池百合子が希望の党から出馬していたら、希望の党と立憲民主党で綺麗に票が半分に割れるというバランスが崩れ、大きく希望の党に票が偏る結果になってしまっていたからです。
そうなると野党分裂による自民党優勢は崩れ、事実上野党は分裂せずに希望の党が頭一つ抜けて票を集めるという状況になっていました。
「安倍はさっさと辞めろ」勢力からすると、今回実現しなかった”小池百合子衆院選出馬”はまたと無いチャンスでした。このような好機を逃してしまった安倍嫌いの陣営は本当に馬鹿だと思います。