オバマ大統領率いる米民主党政権は米国をあまりにも無理筋なリベラル化政策をゴリ押ししたため、米国民が猛反発してトランプ大統領候補を当選させました。
これは日本の民進党(旧民主党)の鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦が震災をふくめて負の遺産しか残さなかったためです。
特に原発を爆発させた菅直人の人災は計り知れないものです。あれは自然災害ではなく菅直人個人の無能っぷりが引き起こした人災です。
だからこそ国民は安定した強い自民党を求めて2012年衆院選で自民党を大勝させました。つまり民主党自身が今の安倍首相一強体制を作り出したのです。
それは常識なのに、その常識さえわからない人が世の中には居るようです。
トランプ氏優勢の開票中、MBSテレビ系「ひるおび!」にコメンテーターとして出演していたタレントのデーモン閣下は「今までの政治が嫌だからってトラン プに投票するのは、前に日本で自民党が嫌だからって、民主党政権になったときと似てるよね。あの後の日本みたいにならないといいけど」とコメント。ネット 上では「まじでそう思うわ」「的確やな」と賛同の声が上がった。(夕刊フジ http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20161110/enn1611101530019-n1.htm)
久々に意味不明なコメントを見た感じです。
なぜ自民党政権=オバマ民主党政権と繋げるのでしょうか?
自民党は保守であり米民主党はリベラル。実施してきた政策も評価も全く違います。
オバマ民主党の政策がひどかったからトランプが勝った構図、日本の民主党の政策がひどかったから安倍自民党が2012年に大勝したという構図が同じなのです。少しくらい政治行政に詳しければ当然のようにわかります。
どうやら政治学・行政学・国際関係すら教養課程で勉強していないとこのような意味不明な芸能人がでてくるようです。それに対して的確とコメントしている人もろくな教養がないのでしょう。私は理系ですが1,2年時の教養課程で普通にこのようなことは勉強します。
2009年に世界中で吹き荒れたリベラル 日本は3年後に保守へ立ち戻ったが米国の不幸は8年も続いた
日本は首相がころころ変わると自嘲気味に批判する人が多いです。特に女性が自民党を批判するときにこの点を採り上げる人が多いです。
しかし、だめな人を首相にしてしまったら内閣不信任案決議で辞職に追い込めるメリットがあります。つまり傷が深くならないうちにさっさと損切りできるという素晴らしい性質があるのが議院内閣制です。
一方で大統領制はというと、米国なら4年+4年で実質8年は政権が続いてしまいます。南のパク大統領もなんだかんだ言ってまだ居座り続けています。日本の首相ならあのレベルのスキャンダルが起きたらすでに内閣総辞職しています。
このように大統領制というのは国民が直接選挙で選んでるため、議会に対して責任を負っていません。国民に対して責任を負っているわけです。
だから議会は大統領を不信任程度の理由で辞任させることはできません。弾劾裁判をするしかないわけです。これはそうそうできるものではありません。
衆院出席議員数のたった過半数の賛成で鳩山由紀夫や菅直人などを、就任1年で辞職に追い込めるのは素晴らしい制度です。これが首相公選制だったら、鳩山由紀夫や菅直人のようなものが4,5年も内閣総理大臣に居座るわけです。それは悪夢でしかないでしょう。
2009年は1月にオバマ政権が発足し、日本でも同年秋に民主党政権になりました。両国ともにリベラル政党になってしまった年です。
しかし日本はその反動から、2012年12月の衆院選で保守の安倍政権が誕生しました。
そしてようやく米国も2017年1月に、保守のトランプ政権が発足するわけです。議会も保守の共和党、日本も内閣はもちろん、衆参ともに保守である自民党が単独過半数というとても望ましい環境になりました。
米国は遅きに失したと言えますが、8年間もリベラルのオバマ政権が続いたからこそその鬱憤からトランプ氏という一部の人が極右と呼ぶ人を選出する環境になってしまったわけです。
日本は3年で自民党が復権したので安倍首相のような中道の政権で済みましたが、これが8年も民主党政権が続いていたら、日本でもトランプ氏のほうな極右強硬派が出てきた可能性があります。
いまだにリベラル勢力が政権を握っているのは、先進国ではドイツのメルケルと、フランスのオランドです。イギリスは今でも保守党ですが、既に辞任したキャメロン首相よりメイ首相の方が保守です。フランスはルペン氏が次期大統領で最有力と言われていますし、ドイツのメルケルは再出馬しても4期目はあやしいです。移民に悩まされるフランス、移民にあらされるドイツの鬱憤はかなりのものですからかなりの保守強硬派政権が出てくるでしょう。でもそれは日本にとって良いことです。メルケル首相はひたすら日本の為替レートに文句を言うなど日本の邪魔でしかありませんでした。それが内政だけに目を向けて、他国の為替には口出ししない政権になれば言うことなしです。