証券会社で株の個人営業をやっている人達のことをリテール営業員と呼びます。
個人投資家に電話をかけて営業したり外を歩きまわって戸別訪問して営業している人達です。
この人達について、麻生太郎副総理兼財務大臣が以前から的確な指摘をしています。
麻生太郎副総理兼財務相は30日、東京都内の会合で「債券、株に投資するのは危ないという思い込みが(国民に)ある。あれは正しい。われわれの同期生で証券会社に勤めているのは、よほどやばいやつだった」と述べた。首相時代の2009年にも「『株屋』っていうのは信用されないんだよ」と発言し、証券業界から批判を受けた。
麻生大臣は完全に本質を捉えた発言をしています。
証券のリテール営業というのは文系の就職ランキングでも最底辺に位置します。
そこそこの大学を出ている人が選ぶ業界ではないということです。
一例としてみずほ証券を取り上げます。旧みずほ証券は投資銀行としてはかなりしょぼい方ですが、いちおう投資銀行業務を行っていた旧みずほ証券と、リテール営業をおこなっていた旧みずほインベスターズがくっついてできたのがみずほ証券です。旧みずほ証券はそこそこ高偏差値ですが、リテール営業である旧みずほインベは問題外です。
みずほのリテールは偏差値28の明治学院大学などからでも入っています。
「稼ぐためだったらどんな詐欺まがいのことをしてもいい」と考えて、デリバティブを内包したハイリスクな投資信託を平然と高齢者に売りつけるリテール営業員は母子家庭育ちだったりします。
しかもみずほ証券は、投資銀行はもちろん、リテール証券とも思えないほど薄給であり、いったい何のために証券業界に入っているのかわからないほどです。
だから彼ら彼女たちは、少しでも賞与を増やすためにぼったくりレベルの信託報酬がかかる投資信託を売りつけて、キックバックを得てノルマ達成に充当しています。
85歳の認知症の女性に対し、みずほ証券のリテール営業員が、デリバティブを内包する仕組債を売りつけていたというのは本当にみずほ証券リテールにはならず者しかいないと思わされます。
複雑な金融商品を勧められて購入、損失を被ったとして、認知症の診断を受けた女性(85)=東京都練馬区=がみずほ証券に約4300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は17日、違法勧誘と認め約3千万円の支払いを命じた。
判決理由で青木晋裁判長は「リスクが大きく、高い投資判断能力が求められる商品だ。高齢で認知機能が低下していた女性に取引をさせたのは違法と評価できる」と指摘した。
判決によると、女性は2006年ごろに認知症を発症。ヘルパーの援助を受けながら1人暮らしをしていた。株価に連動して利率が変動する「仕組み債」を08年に約7100万円分購入、4千万円近い損失が出た。(産経新聞2016.6.17 http://www.sankei.com/affairs/news/160617/afr1606170048-n1.html)
このように儲かれば高齢者を騙してもいいという、まさにオレオレ詐欺のような特殊詐欺まがいのことを会社ぐるみでやっているのがみずほ証券のリテール営業なのです。そのような詐欺業界で働いているのも母子家庭育ちでFラン大学を出たり、まともな環境で育ってきた人達ではありません。絶対に相手をしてはいけません。
証券のリテール営業は詐欺だと思ったほうがいい
証券のリテール営業は上がりようがないものも上がると嘘をついて売りつけてきます。さらには株や債券ではなく、投資信託という販売手数料が数%もあるものだったり、信託報酬が1%を有に超えているもので、信託報酬の一部がリテール営業員にキックバックされるものをあえて選んで売りつけてきます。
同じく麻生副総理兼財務大臣の発言を引用します。
この日の会合で、証券業界に関し「詐欺かその一歩手前のようなことをやり、『あんなやくざなものは辞めろ』と親に勘当されたやつがいるぐらいだ」と指摘。同時に「怪しい商売は不動産と証券だった。昭和30年代、40年代に学生だった人は誰でも知っている」とも語った。(産経新聞2016.8.30 http://www.sankei.com/politics/news/160830/plt1608300022-n1.html)
母子家庭ではないまともな家庭で育ったり、まともな大学を出たのならリテール営業なんて詐欺まがいのことはやりません。
私は上場していない公募投資信託を購入することは従前からすすめていませんし、もし買うなら上場しているETFを薦めています。ETFはキックバックがないため、売りつけてもリテール営業にメリットがないからです。
株やREIT、ETFを買おうと思っている人は、悪いことは言いませんから、ネット証券など対面でない証券会社で買うことをおすすめします。その方が手数料も安いですし、詐欺にも遭わないしといいことだらけです。