先日、2016年の臨時会が招集されました。
衆参両院の本会議場では、まず安倍総理が所信表明演説を行い、続いて麻生副総理が予算配分の全体的な方向を示す財政演説を行いました。
これは行政が行う演説だということが重要です。
そしてその翌日からは、議会から行政に対して質問が行われます。
まずは野党第一党の民進党の幹事長から質問が行われました。
本来は党代表である蓮舫氏が質問するわけですが、彼女は衆院議員ではないため衆院議員である野田幹事長が質問したわけです。
このように党代表が衆院議員でないと迫力に欠くことになります。
その次に、議会としての自民党のトップである二階俊博幹事長が安倍首相に質問しました。
安倍首相は自民党総裁でありトップですが、今は行政のトップという役職にあるため、一応行政のトップと議会のトップは対立するという立場なわけです。
だから二階幹事長は安倍首相を問いただすという立場から質問します。
二階先生は日本の防災について強いメッセージを発しているときに野党にヤジられた
二階幹事長は国土強靭化の政策通であり一家言あります。
津波を防ぐ堤防、首都直下型地震、南海トラフ巨大地震があっても国民を守れるインフラを造っていく、その部分に質問の大半を費やしていました。
そしてその二階幹事長にとって一番言いたいこと、重要なことを言っているときに野党議員がヤジを飛ばしたため、二階幹事長は左手の野党席に向かって「黙って聞け」と一喝しました。
普通はヤジを飛ばされても、安倍首相がやっているようにスルーします。つまり相手にせず無視するわけです。
ですが二階幹事長は議会としての立場なので少しくらい物を言っても問題ありません。
だから普通はヤジは放置しておくのに、あえて一喝したのでしょう。
当然野党はこれに猛反発し、議長席の方へ5人ほど詰め寄って抗議しますが当然受け入れられるはずがありません。
その後も二階幹事長はたんたんと質問を読み上げていました。
自民党議員から歓声がわいた二階幹事長の「黙って聞け」
この二階幹事長の一喝があった直後、自民党席からは拍手と歓声がわきました。上の動画を見てもらえればその声が聴こえると思います。
実はNHKの中継では二階幹事長の発言に湧き上がっている自民党議員の様子が映っていたのですが、これはつまり自民党議員からは「よくぞ言ってくれた!さすが二階先生だ!」とかなり高い評価を得ているのです。
このようなことは普通の議員には言えません。二階先生のように貫禄がありコワモテの有力議員だからこそ言えることです。
自民党は非常に強い幹事長を得たと言えます。二階幹事長の力の源泉は選挙での強さです。その強さが、2017年1月に行われるとされている解散総選挙で発揮されることを願っています。